布好きのきっかけ 3 続1

作れるものは自分で作る。
古くなったら手をかけて再生・新しいものにする。
最後まで使い切る。
文章にしたらたった3行の事だが、祖母から学んだことです。


またまた思いだした事があります。
私が小学校3〜4年生の時、祖母の家に遊びに行くと
可愛い茶色のクマのぬいぐるみがありました。
それは何かを編んだ残り糸で作ったものだということでした。
とても愛らしく一目で気に入ってしまった。
そこへ4歳下のいとこが遊びに来て、彼もクマのぬいぐるみを見るたび
お気に入りになってしまったようでした。その後ぬいぐるみの取り合いになり
最後は取っ組み合いになった記憶があります。
祖母はまさか自分の作ったものでこんなことが起きるとは思いもよらずにおろおろしていました。
結局、「私が年上なんだから、ぬいぐるみはいとこにやりなさい。
また、すぐ同じものを祖母が編んでくれる」という事で一件落着となりました。


その4歳年下のいとこは、高校卒業後、某有名な服飾の学校へ進学し、
卒業後はその学校で指導者となり今も現役です。
自分の結婚式には妻となる花嫁のウエディングドレスも作ったそうです。


いとこは、くまのぬいぐるみの一件は覚えているでしょうか?
なぜ、あのぬいぐるみに魅かれてしまったのでしょうか?
なぜ、この道に進んだのでしょうか?
祖母の姿を見ていたからでしょうか?

 
今年24歳の長男が生まれた時に祖母が編んでくれたおくるみです。
 
ウール100%の毛糸でとってもやわらか。
90cmの輪針で編んだそうです。この時、祖母は80歳かな?