布好きのきっかけ 2

その頃、私の叔母は病気で入院していました。叔母さんには3人の子(いとこ)がいたので祖母が手伝いに行っていました。
ある日、学校帰りに立ち寄った私の手提げ袋を見て、祖母が「その袋いいねぇ、小学生って荷物多いんだよ。朝大変なんだよ。」
「そうなんだ…高校生だけじゃないのね」と思って、3人に色違いで私の袋とほぼ同じ大きさで作ってあげました。
祖母はとても喜んでくれて、「子供達も明日学校に持っていくものを自分で袋の中に入れて、忘れ物も無くなったんだよ」とのこと。

今から思うと、あの頃はまだ「スクールバック」というものは存在してなかったような気がします。
今は幼稚園や小学校に入学する時に大きさや素材の指定まであったりして、ママ達は可愛い生地を買って手作りしていますよね。


さて、私としては必要に迫られて作ったものだったのだけれども、思いがけず周りの人に褒められたり、感謝されたりしたことで
また何か作りたいという気持ちが芽生えたような気がします。以来、へたくそながら手作りを続けて30数年経ちます。


下記の写真は、今年23歳になる娘が小学校1年生の時だから16年前に作ったものですね…
「明日ディズニーランドに行くんだけど、よかったらお宅のAちゃんも連れて行ってあげるよ」と我が家のある事情を知っているママ友が誘ってくれました。
TDLに持って行くようなバックがないなぁと思って、夜、家にある生地で作った記憶があります。パソコンで印刷したプーさんをアイロン転写して。
娘はTDLでどのように使うかわからなかったので、手提げにも、ショルダーにも、ななめがけににも、リュックににも使えるように作りました。
TDLから満面の笑顔で帰ってきた娘の姿が今も忘れられずに、捨てられずにしまってあるバックでした。